インターネット回線の比較をしていると必ず出てくる「ping値」。
「上り速度」と「下り速度」の違いはなんとなくわかるけど、「ping値」って何だろう?
という方も多いのではないでしょうか。
インターネット用語って複雑で難しいですよね。
でもこれ、インターネット回線の比較やWi-Fi選びで必須な知識なんです!!
そこで今回は通信業で勤める僕が
以下の4点を解説していきます!
この記事を読むと、ping値に詳しくなってインターネットの比較やWi-Fi選びがしやすくなりますよ!
ぜひ最後まで読んでいってください!
ネット回線の「ping値」とは?回線速度との違いは?
インターネット回線において、もっとも頻繁に出現するキーワードは「回線速度」です。
「秒速1Gbps!」などというキャッチフレーズで通信速度が速いことを表現されがちですよね。
確かにインターネット回線の基礎性能に当たる指標なので重要なことではありますが、回線速度はあくまで理論値に過ぎないということは頭に入れておきましょう。
反面、インターネットを利用するうえで最もユーザーの体感に近い速度を表す指標がping値です。
インターネット通信は、パケットを送信・受信する「応答速度(Latency/レイテンシ=伝送遅延時間)」という指標があります。
この伝送遅延時間をわかりやすく数値化したデータがping値です。
ping値は「ms(ミリ秒)」という単位で表され、数字が低いほど高品質になります。
ping値と回線速度の違いをわかりやすくまとめたものが以下の表です。
ping値 | 回線速度 | |
---|---|---|
概要 | ネットワークの応答速度 | 1秒間で送受信できるデータの容量 |
単位 | ms(ミリ秒) | bps |
見方 | 数字が低いほど高品質 | 数字が高いほど高品質 |
イメージ | 体感速度に近い指標 | 理論上の通信速度 |
回線速度については『ネット回線の上りと下りの違いは?どっちが重要?を解説』を参照してください。
ping値の目安は?
それでは、ping値の目安はどのくらいなのでしょうか。
ping値の目安は以下の通りです。
ping値 | |
---|---|
かなり速い | 15ms以下 |
速い | 16ms~35ms |
普通 | 36ms~50ms |
遅い | 51ms~100ms |
かなり遅い | 101ms以上 |
ping値は「36ms~50ms」程度が標準的な数値です。
一般的なインターネットの用途であれば、100ms以下であれば特に問題なく利用できるでしょう。
オンラインゲームをプレイする場合は50ms以下が快適にプレイできる目安となります。
しかし、FPSや格闘ゲームのようなスピード感が重要視されるゲームだと15ms以下でないと厳しいでしょう。
いずれにしても101ms以上の場合は、高速のインターネット回線に切り替えた方がいいです。
ping値が高いとタイムラグが酷過ぎて一方的にボコボコにされちゃうよ
切り替え先でおすすめのインターネット回線は以下の記事を参照してください。
ping値の測定方法は?|インターネット回線スピードテスト
ご利用中のインターネットのping値がどれくらいなのか、実際に測定してみましょう。
『USEN GATE 02』は、ping値だけじゃなく、上りや下りといった回線速度も計測できるサイトです。
測定方法はとても簡単で、「測定開始」のボタンをクリックすると10~15秒前後で計測結果が表示されます。
また、用途に合わせて回線スピードを判定してくれるところも特徴です。
このように、オンラインゲームや動画視聴、ビデオ会議などの用途に合わせて快適かどうかが判定されます。
この結果を見れば、ネット環境の改善が必要かどうかがわかりますよ。
ping値を改善する5つの方法|通信速度が遅い時の対処法
それでは、実際にping値を下げて通信品質を改善させる方法について解説していきます。
ping値を改善する代表的な方法は大きく分けて以下の5つです。
詳しく解説していきます
端末や無線LANルーターを再起動する
まず最初に、利用中の端末・機器や無線LANルーターを再起動してみましょう。
精密機器は長時間利用し続けていると処理能力が落ち、通信や動作が不安定になることがあります。
電源を落とし、コンセントを抜き、1分ほど経過してから起動し直してみましょう。
案外これだけで簡単に改善できることも多いです。
通信品質の高い固定回線に乗り換える
ping値を改善してネット回線を安定させるには、固定回線が必須です。
ポケットWi-Fiなどのモバイル回線は持ち運びが便利な反面、
天候や周囲の環境で電波が影響を受けやすく、ping値が安定しません。
固定回線は宅内に直接ケーブルを引き入れるため、
電波が天候や周囲の環境から影響を受けづらく、安定しています。
そのためping値の改善には固定回線が必須ですが、おすすめは光回線です。
しかし2022年3月現在、日本には100種類以上の光回線があります。
その中からおすすめの光回線をまとめた記事があるので参考にしてください。
条件別で最適な光回線の選び方と、一番お得な申込窓口もまとめてあるよ
「既に光回線を利用しているけど通信が安定しない」という場合も、
上記の記事でまとめてある光回線への乗り換えで安定する場合があります。
個別のご相談も承りますので、
何かあれば『コメント』や『お問い合わせ』や『X』でご相談ください。
インターネットを有線接続にする
インターネットを無線接続で利用している場合は、
有線接続にすることで格段にping値や回線速度が安定します。
Wi-Fiは家電製品や建物自体の素材に影響を受けやすいため、
機器とルーターを直接有線で接続することは最も効果的な改善方法と言えます。
機器の置き場所とルーターが離れている場合、フラットタイプの有線ケーブルを利用することでドアの下や家具のスキマを通しやすくなるので非常におすすめです。
使用しているLANケーブルを見直す
既に有線接続を利用している場合は、利用中のLANケーブルを見直しましょう。
実はLANケーブルにもいくつかの種類があり、
一般的に「カテゴリ」と呼ばれる数字が大きいほど通信性能が上がっていきます。
カテゴリ別のLANケーブルの詳細は以下の通りです。
LANケーブルの種類 | 芯数 | 対応通信速度 |
---|---|---|
CAT5(カテゴリ5) | 4芯 | 100Mbps |
CAT5e(カテゴリ5e) | 8芯 | 1Gbps |
CAT6(カテゴリ6) | 8芯 | 1Gbps |
CAT6A(カテゴリ6A) | 8芯 | 10Gbps |
CAT7(カテゴリ7) | 8芯 | 10Gbps |
基本的には、カテゴリの数字が大きいものを選べば間違いないよ!
▼▼おすすめの有線LANケーブルはこちら▼▼
無線LANルーターを高性能の物と交換する
無線LANルーターの性能によっても、ping値や回線速度は左右されます。
ping値の改善をする場合、より性能の高い無線LANルーターの導入も検討しましょう。
ping値を安定させるために必要な無線ルーターの条件は以下の2つです。
有線接続を利用する場合、LANポートがGigaに対応していることが理想です。
Gigaに対応した無線LANルーターを利用することで最大通信速度が10Gbpsになり、ping値の大幅な改善が見込めます。
ルーターのスペック表に「10Gbps対応ポート搭載」などと書いてあればGiga対応だよ!
無線LAN接続をする場合、Wi-Fiの規格が
IEEE802.11acまたはIEEE802.11axに対応している無線LANルーターが理想です。
IEEE802.11axは対応機器が限られているものの現行の規格が最も早く、
IEEE802.11acはIEEE802.11axよりは劣るものの、さまざまな機器が対応しており2番目に早い規格です。
無線LAN規格 | 最大通信速度 |
---|---|
IEEE802.11b | 11Mbps |
IEEE802.11g | 54Mbps |
IEEE802.11a | 54Mbps |
IEEE802.11n | 600Mbps |
IEEE802.11ac | 1.3Gbps |
IEEE802.11ax | 2.4Gbps |
有線接続をするならGiga対応のポートがある無線LANルーター、
無線接続をするならIEEE802.11acまたはIEEE802.11axに対応した無線LANルーターを使うことでping値の改善が期待できます。
▼▼両方を兼ね備えたおすすめ無線LANルーターはこちら▼▼
『ネット回線の「ping値」とは?目安と改善方法』まとめ
というわけで、今回は『ネット回線の「ping値」とは?目安と5つの改善方法』を書いてきました。
この記事で解説した内容を使えば
もうインターネット回線の比較で困りませんよ。
もう一度確認しましょう。
ping値を改善する代表的な方法について、更に具体的におさらいをします。
ping値に限らず、インターネット用語は難しいものが多くてわかりづらいですよね。
最初は複雑な内容に戸惑うかもしれませんが、
一度覚えてしまえばインターネットの比較やトラブルの対処にとっても役立ちます!
便利なので、ぜひ覚えてください!
それでは、快適なネット環境を楽しんでいきましょう!
最後まで読んでいただいて、ありがとうございました!
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